担当(著者)
臭気判定士 作業環境測定士 佐藤元
提出日付
2019年12月27日
施工先
某建物(住居)
施工概要
施策前状況
施策内容
- 事前のヒアリング及び御見積書から、すぐに臭気調査業務のご発注を頂戴した。
- 最短日程にて、臭気調査の経験豊富な臭気判定士2名が、専用の道具類を持ち込んで、現場に訪問させていただいた。
- 実際の現場確認からスタートした。特にリニューアル前とリニューアル後の設備関係を中心とした衛生配管関係は、目視にて出来る限りチェックしていった。
- 当初から、本当に弱い臭気の質を感じていたが、確かに強弱は不定期に変化する事もあり、住民さんに「このニオイですか?」と確認したところ、「そうです!さすがです!」と一発回答を頂戴したその臭気は、下水・汚水及び雑排水系の臭気であった。
- そこから臭気マッピングをしながら絞り込んでいくと、キッチン周辺が発生源とたどり着いた。さらいくつかの仮説を立てたうえで、配管部分へトレースガスを流し、反応から発生源を特定する事が出来た。
施工後の状況
- 今回は、衛生配管関係に全く問題はなかった。ただし、外側に汚水配管及び雑排水配管の通気口があり、そこから漏れ出る汚水臭や雑排水臭が、風向きや都内密集地ゆえの逃げ場がなく、キッチンの換気扇を回すことで負圧となり、キッチンの窓から引き込んでしまっていた。
その他補足感想など
- 今回のケースでは、リニューアル工事が適正に行われていて、問題はなかった。
- 汚水配管や、雑排水配管に、通気口を設ける措置も、ニオイという観点からみても適切な方法であると思う。
- 以前には、通気口がなかった為、室内のわずかなつなぎ目から汚水臭が漏れ出てしまう現場もあり、その現場では通気口を設置してもらう事で解決した事例もある。
- 本件では、たまたま密集住宅地域であり、通気から出た下水臭がうまく拡散されず、すぐ近くにある自分の家の窓から自宅内に入り込んでしまうという、ショートパス現象が原因であった。
- 配管の中の圧力調整や、空気の逃げ道となる通気口の位置を、もっと高い位置にするというのがベストな選択肢であると思われたが、諸条件にて難しいという事であった。
- よって、配管の下側や問題とならない部分にて、空気の出し入れ口を多めに設けてあげる方法を第一案として実施されたようだった。
- また、自宅内のキッチンの換気扇、ふろ場やトイレの換気扇はすべて、第三種換気方式(機械ファンによって強制的に室内の空気を外へ出す方式=その分の空気を窓等から自然給気する)である為、空気の取り入れ口を違う場所からとするような対策も試していただいた。
- その後、気になる下水臭の発生は感じられないという事で、一連の臭気調査は終了した。
- 住居やマンション、オフィスビルや建物等の、異臭の調査や悪臭の発生源調査でしたら、弊社共生エアテクノまでお問い合わせ下さい。
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