記事の種別
工場のニオイの見える化
担当(著者)
臭気対策コンサルタント 平山レオ
提出日付
2020年1月29日
施工先
施工概要
施工前状況
- タイの工業団地にある、日系の製造工場にて、近隣からの臭気苦情が寄せられていた。
- タイでは日本における悪臭防止法と類似した臭気規制が近年、整備されつつあるが、まだタイ王国の法律とまではいっていないようである。
- 各工業団地ごとの規制があったり、製造業種ごとに臭気規制があるような状況であると聞いている。
- 本現場では、自社工場からの排気臭が問題なのかも確認する必要があり、臭気苦情も不定期である事から、24時間365日の臭気監視システム「deomoni」をご採用いただいた。
施策等の内容
- まずはインストール前のマスト業務として、現状の臭気の測定を行った。
- これは、日本の臭気判定士と、タイの臭気判定士による、三点比較式臭袋法にて、臭気濃度を算出し、そこからの周辺への臭気拡散影響度を把握する為のものである。
- 同時に、臭気の質や実際の飛散エリアを嗅いでまわるようなケースもある。
- その後、その臭気濃度と臭気センサー「deomoni」の相関関係をとり、それを検量線として、本工場独自のニオイセンサーとして調整を行う。
- あらかじめ、設置する場所には、臭気測定機を入れるボックスと電源を供給していただいており、そこへ敷地境界線の東西南北に4台のデオモニを設置した。
- さらに、事前検証により、コントロールセンターまで届かない電波については、中継機を必要とする為、必要な台数の中継機も設置していった。
- 最後に、開通の確認を行い、工場の排気臭の敷地境界線での臭気モニタリングシステムの設置作業を完了した。
装置等の紹介
- 工場の24時間365日、排気臭のモニタリングシステム
- 工場のニオイの見える化
- deomoni(デオモニ)
施工後状況
その他補足感想など
- 本現場はタイであったが、やはり日本とは違う難しさが多々ある。
- 例えば、真冬の日本で出荷前検査を行い、deomoniのセンサー値を合わせたり調整していても、タイへ輸出し、常に暑いタイで開封すると、再度の調整は必ず必要になる。
- さらに、日本は無臭を好む傾向があるように思うが、タイでは強い香料系臭気でニオイをごまかす傾向がまだあるように見受けられ、その為、臭気センサーの調整を行う為にご用意いただく会議室とかミーティングエリアに、既に強い香料系臭気が付着してしまっているケースも少なくない。
- このような状況の中でニオイセンサーのセンサー値を調整していくのは決して簡単な業務ではないが、弊社及び弊社タイの代理店においては、多数のデオモニ納入実績をタイの工場に有しており、それら1件1件の全てにおいて、経験値と実績を積み上げている。
- その為、納入させていただいたタイの工場の「ニオイの見える化」(もちろん日本国内の工場においても)は、大変感謝され、ハンディタイプのニオイセンサー(アンドロイドバージョン)や、定点臭気監視ポイントの増設、あるいは違う拠点の工場にも導入をしていただく等、本当に必要としていただけている。
- 日本の工場及びタイの工場で、臭気のモニタリングや監視の為に、臭気センサーをご検討でしたら、ぜひ弊社共生エアテクノまでお問い合わせ下さい。
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