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臭気判定士とシックハウス診断士の資格者が考える『シックハウスの対策』とは


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本ブログをご覧いただきありがとうございます。
私は、臭気対策の専門会社で仕事をする臭気判定士です。
現在は、臭気判定士という国家資格を武器に、日々、臭気調査異臭発生源調査、工場の排気臭対策などから、カビやシックハウスなどの業務を行っています。
今回は、シックハウス診断士として、シックハウス診断士協会が開催したセミナーを受講してきましたので、その観点から、シックハウスの対策等について書いていきたいと思います。

シックハウス診断士資格者証

 

※本ページはプロモーションが含まれています


1.シックハウスとは

改めまして、シックハウスとはどういうものかを説明します。

書籍「室内空気汚染のおはなし」
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から引用しますので、気になる方は書籍を読んでみて下さい。
→1980年代に米国でシックビル症候群という病気が話題となった。
→ビルの中で頭が痛くなる、めまいがするというような症状。
→日本では一般の個人住宅で同様の現象が現れるようになった。
→ビルではなくハウスなので、シックハウスという和製英語となった。

ということで、厚生労働省によれば、室内の高気密化や化学物質を放散する建材、内装材の使用等により、新築や改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染等により、居住者にさまざまな体調不良が生じている状態こそが、シックハウス症候群と定義されているようです。

2.なぜシックハウス症候群が引き起こされるのか

これは室内空気に漂っている化学物質が原因となります。日本では、ホルムアルデヒドという物質は、室内空間にて0.08ppm(特定作業場では0.1ppm)という規制が設けられているほか、シックハウスの測定では、ホルムアルデヒドはもちろん、アセトアルデヒドやトルエン、キシレン、スチレン、パラジクロロベンゼンなど、複数の化学物質を測定したり、T-VOCを測定したりしています。
シックハウス以外でも、シックカーであったり、シックスクールといったような造語も創造され、一時期は弊社でも、学校関係の竣工前にはシックハウスの物質濃度を測定するといった業務を定期的に受注して実施しておりました。
※もちろん今も、いろいろな臭気測定に対応しております。
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↑ご参照いただけましたら幸いです。

なぜなら、このようなシックハウス症候群となる化学物質の発生源は、室内に使われている新建材がメインであり、また、家具や調度品などからも発生する可能性があるからです。
なので、建築業者としては、竣工して引き渡す前に、シックハウス原因物質の室内空気測定を実施しておくと、お施主様に対する安心感となったり、同業他社との差別化に繋がっていくかもしれませんね。

3.シックハウスの転換期

私は、シックハウスに限らず、臭気対策を実施する上で、最も大切なのは「換気」であると考えます。その理由の1つに、2003年の建築基準法改正が挙げられます。
世の中は、高気密・高断熱という住宅がトレンドとなっていきました。冷暖房の効率は良くなるというメリットがあるのですが、当然、デメリットもあります。それが、「家の中の空気が出入りしにくくなる」という点です。

上述した、シックハウスの主原因物質であるホルムアルデヒドについては、「フォースター」という基準などが設けられ、ノンホルム建材の利用などで、化学物質の総量は減っていったと思われます。ところが、住宅の気密性能が良くなったために、空気の入れ替わりが少なくなってしまったのです。
これは、化学物質はもちろんですが、二酸化炭素とか粉塵なども、環境としてはよくないということで、「24時間換気」という換気システムが、住宅において必ず設置するように義務付けられました。
家の中の空気を、1時間に0.5回(換気回数と言います)程度、入れ替わるように、ファンを用いて各居室などの給気・排気するというシステムです。
もし、ご家庭の24時間換気システムのファンが、天井裏に設置されているようでしたら、このようなものが
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点検口をあけた先に設置されていることでしょう。動いていない(ファンの音が聴こえない)などが懸念される場合は、24時間換気のスイッチがOFFになっていないかを確認してみて下さい。あるいは耐用年数等の関係でファンが自然に止まってしまった、などであれば交換が必要なので、工務店さんやハウスメーカーさんなどに相談してみて下さい。
このように、24時間換気システムは、シックハウスの対策としても大変、効果を発揮してくれるものです。このシステムが導入されてからは、増え続けていたシックハウスのトラブルも一定数まで減少し、そこからは横ばいであると聞いております。
※コロナ禍ではまた増加したとのことですが、STAY HOMEの影響と考えます。

4.シックハウスと換気システム

このように、シックハウス(シックハウスの化学物質であれば、シックハウス原因物質由来の臭気であれ)の対策については、換気というのは大切な考え方となります。

換気には、3種類の方式があります。
・第1種換気
→給気も排気も、機械を用いて強制的に出し入れする方法。タワーマンションなどでは採用されているのを、しばしば私は見かけます。

・第2種換気
→給気を機械で、排気は自然に、出し入れする方法。室内が陽圧になるので、クリーンルームなどでは採用されやすいシステム。

・第3種換気
→給気は自然に、排気を機械で、出し入れする方法。一般的な戸建て住宅では、このシステムが多いのではないかと考えます。

気を付けていただきたいのは、この第3種換気システムのご家庭の場合です。必ず各居室などには、空気を外から入れるための穴が設けられています。夏は暑い空気が、冬は冷たい空気が入ってくるので、そこを閉じてしまうケースもしばしば見受けられますが、私は臭気判定士としても、シックハウス診断士としても、声を大にして、「給気口は閉じないで!」と言わせていただきたいのです。
実際、シックハウス診断士協会によるセミナーでも、この換気のための給気口を閉じていたために、シックハウスの物質濃度測定で規定値を超えたケースも紹介されていました。24時間換気システムのスイッチは必ず常時、ONにしていただき、給気のためのスリーブは開けておくようにしましょう。

5.シックハウスの原因物質の成分濃度の測定方法

シックハウスの原因物質は、測定することが可能です。この場合は、空間の空気を採取して、機械分析にかける方法が主となります。

シックハウスの原因物質測定

パッシブ法とアクティブ法があります。
パッシブ法は自然に空気を採取するため、バッジを吊るすだけでお手軽ですが、時間がかかります。(8時間~24時間など)
アクティブ法は吸引ポンプで空気を採取するため、専用の機械を用意する必要がありますが、短時間で採取は完了します。(30分程度)
シックハウスを引き起こす成分としては、アルデヒド類とVOCがあります。アルデヒド類の主な物質は、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒド。VOCの主な物質は、トルエン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン、パラジクロロベンゼンなどが挙げられるでしょう。また、VOCは50物質近くの原因が想定されるため、トータル量として、T-VOCにて測定する方法もあります。
簡易的に、シックハウス成分の濃度などを可視化したい場合には、
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のような、T-VOCを表示してくれるものが、いくつかマーケットで入手できますし、
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のようなものであれば、ホルムアルデヒドの成分濃度も表示してくれるようです。

6.記事の執筆者

株式会社共生エアテクノ代表取締役。1976年生まれ、愛知県の名古屋市出身で、趣味はスポーツと旅行。一般企業を経て、2003年10月に起業。年間で1,000件ほど寄せられる臭気問題や悪臭苦情などのニオイ問題を全社全員で対応している。
また、臭気判定士という国家資格を有しており、自ら「におい刑事(デカ)」とネーミングして、過去100件以上のテレビ出演をはじめ、テレビやラジオ、雑誌などのメディア対応や、商品やアイテムなどの監修も行っている。

におい刑事(デカ)

SNSでの発信も日々手掛けており、特にTwitterXはフォロワー数は1.8万人。
https://twitter.com/nioideka

本業では対応できない範囲の、ニオイの話を発信している。
主なメディア出演実績
https://www.201110.gr.jp/media/

    

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SNSでの認知度向上活動


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種別
商標登録の脱臭装置やアイテム
担当(著者)
臭気判定士 シックハウス診断士1級 におい刑事 松林宏治
提出日付
2023年8月16日
対応先等
弊社メンバーの有資格など
概要
SNSでの認知度向上活動
状況等
  • 弊社共生エアテクノでは、創業以来、20年にわたって、臭気対策のみを生業として活動しております。
  • 弊社のようなビジネスモデルですと、いわゆる「プッシュ型」の営業がなかなか難しいのが現状です。「おたくの工場、クサいですよ」と営業をしても、正直、受け入れていただけるケースはないわけです。
  • そこで、いわゆる「プル型」と言われる形態に近い営業方法を用いておりまして、そのためのハウツーの1つが、SNSやメディア出演による、認知度を向上させることになります。
  • また、脱臭装置や脱臭サービスなどについては、弊社オリジナルのネーミングを実施しまして、必要に応じて、商標登録も行っております。
  • そして、臭気対策の現場では、排気風量の測定であったり、脱臭装置の設置工事であったりで、諸々の資格や認可なども必要となります。
  • 弊社ではそれらを必要に応じて、しっかり対応できる体制を整えております。
対応内容
  • 脱臭装置も小型のものから大型のものまで幅広くございます。弊社では、機械器具設置工事業および管工事業の認可を得ており、ダクト工事なども協力業者と提携することで、脱臭設備や脱臭システムの設置工事を対応することが可能となっております。
  • それに伴い、排気風量の測定が屋上であった場合などに備えて、高所作業車の運転免状取得者や、脱臭部材の揚重に必要な玉掛、現場での工事に必要な職長教育受講者ももちろん常駐しております。
  • さらに、2級管工事施工管理技士をはじめ、第2種電気工事士、作業環境測定士、シックハウス診断士1級、もちろん臭気判定士は複数名が各拠点に常駐し、その派生資格である、においかおり環境対策アドバイザーなど、国家資格や民間資格問わず、各種の資格者を有しております。
  • その他、公益社団法人におい・かおり環境協会への法人会員への参画をはじめ、臭気判定士会や、一般社団法人日本除菌脱臭サービス協会での活動なども行っております。
  • また、におい刑事(デカ)インジェクションスクラバーハイブリッドスクラバーデオモニデオキーパーなど、多数の弊社オリジナルからの商標登録サービスや商品を有しており、大切に育んでおります。
  • HPでの訴求や、各種ブログによる認知度向上も怠らずに実施しておりますので、毎月100件ほどの新規のお問い合わせやご相談を頂戴しております。
装置などの名称/分類
装置等の紹介
  • デオキーパーdeomoniなどの弊社オリジナルアイテム
  • 工場の脱臭装置を設置するに伴う、機械器具設置工事業や管工事業の認可
  • 2級管工事施工管理技士や第2種電気工事士、作業環境測定士などの資格取得
対応後の状況等
その他補足感想など
メディア出演関係
メディア出演関係
メディア出演関係
メディア出演関係
    

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住居内にて発生する悪臭(マンションの異臭調査)


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種別
担当(著者)
臭気判定士 作業環境測定士 佐藤元
提出日付
2023年6月6日
対応先等
住居内(某マンション)
概要
マンションの異臭調査
状況等
  • 某マンションにて、特定の住居の住民様より、ニオイに関するクレームが発生しておりました。
  • それによりますと、マンションの1室にて、不定期に異臭の発生を感じるとのことでした。
  • マンションの管理会社様や、建築を担当された施工会社様、さらには設計会社様なども、その原因究明を行ってみたものの、なかなか臭気の原因などがつかめない状況でした。
  • また、他の住戸からの臭気苦情の発生は特になく、ヒアリングを行っても、特に気になる異臭などはないということでした。
  • 悪臭が発生しているタイミングで、住民様から連絡を頂戴し、なるべくはやく、現場へスタッフさんのいずれかが駆けつけるような体制でチェックを進めていたものの、現場へ到着したときには臭気がなくなっていたり、おさまっているということが続いてしまっていたとのことです。
  • こうなりますと、なかなか相互理解も進まず、本当に臭気があるのか?あるいは気のせいなのか?のような問題にも発展しかねない状態でした。
  • そのため、臭気専門会社である弊社にお問い合わせを頂戴しました。
対応内容
  • 弊社では、建物内の臭気アセスメントの経験豊富な臭気判定士が、対応させていただきました。
  • ヒアリング項目としては、臭気問題の発生している住戸の場所、ニオイの質、強くなるタイミングの規則性、住居内の環境などをあらかじめ確認させていただきました。
  • そのうえで、異臭発生源調査のお見積書をご提出し、すぐに調査して欲しいというご要望があり、最短日程にてスケジューリングし、現場へうかがいました。
  • 当日、あまり臭気は感じられない、とのことでしたが、熟練した臭気判定士2名の嗅覚で入念に臭気をチェックしていくと、いくつか違和感のある異臭を感じられました。
  • その中から、住民様の嗅覚の感覚と照合していくうちに、生ごみを中心としたゴミ臭に近い臭気がドンピシャだということで一致しました。
  • そこから、建築設備図面などをチェックしていくと、直下にゴミ置き場があることがわかり、その保管庫から発生しているゴミ系臭気が、住戸内に侵入しているのではないかと仮説が立てられました。
  • ゴミ置き場からトレースガスを噴霧したところ、住居内でセンサーが感応したため、侵入経路も特定することができました。
装置などの名称/分類
装置等の紹介
対応後の状況等
  • 排気から給気へのショートパスの部分の改善と、念のため、躯体を抜いている配管部分の閉塞作業を実施していただいたところ、気になっていた異臭についてはピタっとなくなったとのことでした。
その他補足感想など
  • 本案件のように、特定の場所のみ、あるいは特定のフロアのみ、といったように、悪臭の発生状況にいろいろなエリア等の制限があるときには、何かしらの特徴があると思われます。
  • 例えば、マンションやオフィスビル、ホテル等において、縦の系統の居室や空間で悪臭の発生がある場合は、その縦空間においての漏洩元を確認していくことになります。
  • 具体的には、PS(パイプスペースとかパイプシャフト)という、汚水や雑排水の配管のためのスペースにて、その本管に繋がる部分の接続点や、補修工事やリニューアル工事での旧配管との関係性などをチェックしていくことは必ず実施していきます。
  • また、横スペースで異臭問題がある場合では、床下を転がしてある配管や、天井裏はもちろん、エアコンドレンなども入念にチェックする必要があります。
  • そして、例えば「最上階」の住戸に悪臭苦情がある場合、それが特に汚水や下水、雑排水系の臭気であった場合には、住戸内だけではなく、住戸の外側も必ずチェックしなくてはなりません。
  • 例えば、汚水槽や雑排水槽がもうけられていて、その臭気を逃がすための臭突管があり、それが屋上まで引っ張って大気開放されているようなケースでは、そこからダウンフローにのって最上階のベランダに臭気が落ちてきて、ベランダの給気口から住戸内に侵入するようなケースも当然、あり得るケースとなります。
  • 逆に、低層階住戸にて、臭気苦情がある場合には、今回のようなゴミ置き場であったり、テナントとして入っている飲食店であったりの、いろいろな発生する臭気発生源との関係性を当たってみる必要があります。
  • 臭気、異臭、悪臭に関することでしたら、弊社共生エアテクノまでお問い合わせ下さい。
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