月別アーカイブ: 2023年10月

室内の臭気アセスメント


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種別
担当(著者)
臭気判定士 作業環境測定士 佐藤元
提出日付
2023年10月6日
対応先等
某所 建物の室内
概要
状況等
  • 某所にて、建物の室内にて、不定期に異臭が発生していました。
  • その異臭の質は、どうやら汚水や下水、雑排水のような悪臭であり、頻繁に発生するわけではないとのことでした。
  • たまに、気になるレベルで臭いが発生すると、室内にいる人々が気になるようで、なんとなく、対策はしていきたいということでした。
  • そこで、建物を管理している会社さんへ相談されまして、管理会社さんと一緒に、臭気の改善へ向けてやっていったようですが、なかなかうまくいかなかったとのことです。
  • なぜならば、そもそも対象臭気がなかなか出てこなくて、実際、「今、ニオイあるんだけど」と連絡がされても、管理会社が駆けつけたときには、もうわからない状態になってしまっていることが大きいようです。
  • さらに、薄くニオイが残っている状態であっても、管理会社の皆様には、その臭気を官能することができないことも続いたそうです。
対応内容
  • そこで、管理会社がインターネット等で検索の上、弊社共生エアテクノにお問い合わせを頂戴しました。
  • 弊社では、臭気調査異臭発生源調査に詳しい臭気判定士が対応させていただきまして、状況のヒアリングや調査内容、金額などをお話しまして、すぐに実施して欲しいということになりました。
  • 臭気調査当日は、熟練の臭気判定士2名にて現場へ訪問。臭気はない、とのことでしたが、まずは臭気アセスメント業務を実施させていただきました。
  • 一連の業務を実施していく中で、いくつか気になる点や、臭いが薄く存在しているポイントがあったため、建築図面による設備設計の状態確認や、スモークテスターを用いた気流のチェックなどを、諸条件に応じて実施してみました。
  • その後、臭気が侵入してくる箇所の仮説がほぼ、絞り込めた為、トレースガスを関連する配管から流してみたところ、仮説を実証する通りの反応を確認することができました。
  • しかし、その漏洩箇所は天井裏の奥であり、修繕するには大がかりな改修工事を必要とするようで、関係各位皆様が、そこまではちょっと・・ということでした。
  • そこで、弊社では、エアーバランスの調整による臭気発生の予防をご提案しました。対象箇所を負圧にし、もし臭気が漏れてもすぐに排気するという2段階での対策でした。
  • それなら工事可能ということで、すぐに対策が講じられました。
装置などの名称/分類
  • 臭気判定士による臭気アセスメント
  • においかおり環境アドバイザーによる臭気調査
  • 建物内における悪臭発生の侵入経路調査
装置等の紹介
対応後の状況等
  • これは応急的であり、完璧な対処方法ではないことをお伝えしましたが、それでもまずは実施してみようということで、先方にてエアーバランスの調整と、排気の設置が行われました。その後、ほぼ悪臭の発生はなくなったということです。
その他補足感想など
  • 弊社が、建物内の異臭発生源調査や、室内における悪臭の侵入経路調査を実施させていただく中で、しばしば遭遇するケースの1つとして、「ここから先は進めない」というのがあります。
  • 例えば、本件のように、天井裏の奥側から臭気が侵入してくるケースでは、弊社臭気判定士たちは、できるだけ鼻と目を近づけます。具体的には、天井裏に入れるならば、あるいは床下に入れるならば、そこに入って行って、可能なところまでは行くというのがモットーです。それが難しい場合でも、デジカメやファイバースコープなどを用いて、やれる限りの現認をします。
  • しかし、建物の構造によっては、コンクリートダクトになっていて、そこから先へは進めないケースや、空調ダクト等が横切っていてまったく見えないケース、そもそも身体を潜り込ませるスペースのないケースなど、様々な状況も当然、現場現場であります。
  • そのような場合、弊社では「この先に何かある可能性が高い」とか「壁裏があやしいので壁をくり貫いてください」とか、「天井裏のあそこら辺をもう少し詳しくチェックする必要があるので、点検口を設けてください」といったようなリクエストをださせていただきます。
  • しばしば、「それで何もなかったらどうするのか?」というご質問も頂戴しますが、それについては、「たくさんある臭気漏洩箇所の可能性を1つ、潰せたということになります」ということでご理解いただいております。
  • ところが、現場によっては、どうやっても人や工具すら近づけないケースであったり、構造的にそこは壊せないというケース、あるいは業務とか居住を優先させたいので、そこまでの工事はしたくない、なので、出来る範囲で何とかできない?というお声を頂戴するのもございます。
  • そのようなケースでは、弊社としても可能性のある対応策は一通り、お話させていただくようにしております。本件のように、エアーバランスの調整や、排気の増設などで一定の効果を出しているケースもございます。臭気対策のことでしたら、弊社までご相談下さい。
臭気侵入経路
臭気判定士による調査
    

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