種別
担当(著者)
臭気判定士 作業環境測定士 佐藤元
提出日付
2021年5月18日
対応先
テナントビル店舗( 飲食店 | 居酒屋 )
概要
テナントビル店舗内での臭気調査
状況等
- ある雑居ビルの地下に入居しているテナントさん(形態としては居酒屋とBARの間のような飲食系であった)において、異臭が漂ってくるとの事でした。
- その異臭は、お客様によっては不快に感じられるという悪臭苦情があったりしたようですが、全員が苦情を申し立てるほどでもなかったらしく、また、従業員の方々でも、そのニオイが感じられるという人と、あまりよくわからないとか、気にならない、という人がいらっしゃったようでした。
- 飲食店のオーナー様としては、一部のお客様が、「ちょっとニオイがきついから」と帰ってしまわれるケースがあり、放置するわけにもいかず、ビルの管理会社さんにご相談されました。
- 当初、ビル管理会社さんもニオイのチェックに行かれたようですが、あまりはっきり臭気の判別ができず、臭気調査の専門会社に臭気アセスメントをして貰おうかと、弊社共生エアテクノに臭気発生源調査のご相談、ご依頼を頂戴しました。
対応内容
- ご依頼を頂戴し、臭気調査の日程を調整の上、臭気判定士2名にて、悪臭の発生源調査にお伺いしました。
- 当初、ご相談をいただいた時に、ヒアリングをさせていただく中で、お客様からは、「臭気は常時、感じられる人には感じられるようだが、休み明けが最も強く感じられる」という臭気の変動についてのご回答を頂戴しておりました。
- また、「臭気の質としては、人によって回答は様々ではあるけど、下水とか汚水のようなという表現があったり、雑巾が腐ったようなニオイ」という表現もあり、何とも不快な・・というどんより重いような感じだとの事でした。
- 実際に現場に乗り込んだ時には、極力、その状態としていただき、先入観を持たずに「しっかりとニオイを嗅ぐ」事からスタートしました。
- 臭気アセスメントとして、たくさんの候補となる悪臭や異臭を嗅ぎ分けましたので、それらを鼻休憩時に、臭気判定士2名が照合し、発生源を絞り込んでいきました。
- エアコンや空調のON/OFF等も仮説に従ってやってみますと、やはり天井裏から悪臭が落ちてくることがわかり、さらに詳しく天井裏を確認していきました。
- すると、思わぬところにねずみの死骸があり、それらが悪臭発生源と突き止めました。
対応後の状況
その他補足感想など
- テナントビルにおいては、新築であっても、古いビルであっても、悪臭が発生する可能性は当然、ゼロではありません。
- 古いビルの場合は、経年劣化による原因もありますが、多くの場合は、リニューアルをしたタイミングであったり、テナントが入れ替えになったタイミングは、臭気が発生しやすいタイミングとなります。
- また、本現場の場合では、確かに古いビルではありましたが、どちらかというと原因は「地下」にある事が挙げられると思います。
- 地下にあるテナントの場合は、どうしても一つの問題点として、「汚水や雑排水の常時排水ができない」という事があり、その為、「一定量が溜まるまで、汚水槽や雑排水槽に、それらを貯めておかなくてはならない」という現状があるのです。槽の中は、曝気によって臭気の発生を抑制するケースもありますが、小規模ですとエアレーションもなかったりします。いずれにせよ、そこには臭気が発生する原因があり、同時に、害虫なども発生しやすくなってしまうのです。
- もう一つ、その地下の槽に一定量が溜まりますと、「ポンプアップ」といって、揚水ポンプが稼働して、その槽の中の汚水や雑排水を、下水へ一気に放流します。このタイミングも室内に臭気が侵入しやすいケースとなります。(問題がなければもちろん、室内に臭気が漏れることはありません。)
- いろいろな臭気の発生源がありますので、臭気調査、悪臭アセスメント、異臭発生源調査、臭いの判定でしたら、弊社共生エアテクノまでお問い合わせ、ご相談下さい。
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