工事種別
S大学病院/ホルムアルデヒド0.1ppm対策
担当(著者)
臭気判定士 作業環境測定士 佐藤元
提出日付
2016年1月8日
施工先
S大学病院/病理検査室
施工概要
特定作業場におけるホルムアルデヒドの濃度規制値0.1ppm以下を達成する為に、切出し台テーブルや流し台、循環用機器や酸素クラスター除菌脱臭装置を設置しました。
施工前状況
特に専用のホルムアルデヒドの対策機器は導入しておらず、換気状況も良好ではなかった為、規制値であるFA管理濃度0.1ppmを大幅にオーバーしていました。
施策内容
病理検査室の技師さんたちと何度も設計打ち合わせを行い、病院側の要望に極力沿った仕様にてスペックを決定しました。 既設の建物であり 制約条件も多々ありがしたが、切出しテーブルや流し台のサイズをフレキシブルに製作する事で対応しました。 また、排気ダクトの増設ができなかった為、循環用脱臭装置を導入しました。 全体換気の補助装置としては、酸素クラスター除菌脱臭装置を設置する事で、A点、B点のすべてのポイントでの、FA濃度0.1ppm以下を保証しました。
装置などの名称・分類
- 局所排気装置付切出しテーブルL600×3台、L900×1台
- λ型プッシュプルユニット付流し台L1200
装置の紹介(概要)
- 室内循環用脱臭装置
- 酸素クラスター除菌脱臭装置
施工後状況
A点(作業空間)5ポイント、B点(作業直近)1ポイントの合計6測定ポイントにおいて、いずれもホルムアルデヒドの濃度を0.1ppm以下と出来ました。
その他補足感想など
- 高層建築であり、その中に既設として入っている病理検査室であった為、排気ダクトの増設が不可能でした。その為、苦肉の策として、一部の排気ラインを「循環式システム」としました。
- ホルムアルデヒド用の対策機器を、既存の機器と同じサイズにしたいとのご要望でした。その為、全ての機器を採寸し、そのサイズに合う切出しテーブルや流し台を設計、施工しました。
- ホルムアルデヒド対策機器をリニューアルして新設するという事に加え、技師さんから作業性の向上というご要望を頂きました。具体的には、例えば 切出し台に混合栓を付けて欲しいといった内容でしたが、そのような細かいご要望にも保証の為の設計が可能な限り、対応させていただきました。
各測定ポイントにおけるホルムアルデヒドの濃度
- 0.06ppmが2箇所
- 0.05ppmが1箇所
- 0.04ppmが1箇所
- 0.02ppmが2箇所
※作業直近だけなら、0.1ppm以下を保証するメーカーさんはあっても、作業空間全体までを含めて0.1ppm以下を保証出来るメーカーは少ない。弊社では全体でそれを保証しています。
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