海外の工業系事例」カテゴリーアーカイブ

東南アジアでは、新しく工場が出来て、新しく働く場が出来て、マーケットは大変活性化していると思いますが、それに伴う環境問題というのは、必ず同時に必要となるものだと弊社は考えております。

中国における、ゴミ集積場の臭気対策

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工事種別

ゴミ処理場の排気臭対策

担当(著者)
臭気判定士 2級管工事施工管理技士 原田隆寛
提出日付
2016年10月5日
施工先
アジア:中国における、ゴミ集積場臭気対策
施工概要
東アジアの成長を担う中国における臭気対策の依頼を頂戴した。
中国国内のゴミを集積する際に、液だれが発生する。その液体を集めて排水処理を行っている設備の臭気対策であった。
施工前状況
・現地の臭気状況を臭気判定士が確認すると、排水処理設備に設置されていた通気管からの排気臭が最も強く、影響度が大きいと判断された。
硫化水素を主体とする、腐敗発酵系臭気が強烈であり、周辺にも臭気が漂っていた。
・現状、近隣からの臭気苦情はないが、臭気が強い為、今のうちに対策したいとのご要望であった。
施策内容
1.通気管といっても排気量は大きい為、諸々打ち合わせの上、ハイブリッドスクラバー脱臭装置typeDの簡易版を推奨させていただいた。
2.原臭臭気濃度の測定は行わなかったものの、非常に高い臭気濃度(臭気指数)が臭気判定士2名による官能評価で判定された事と、S系臭気(硫化水素等の硫黄化合物)のほかに、N系臭気(アンモニア等の窒素酸化物)も官能評価で感じられたため、2塔式スクラバーをご提案し、採用いただいた。
3.1塔目のスクラバーは、水のみを使用し、主にN系臭気の除去と合わせて、除塵等の前処理の目的も担わせた。
4.2塔目のスクラバーは、S系臭気の脱臭を得意とする消臭剤を使用し、1塔目で除去できなかった臭気を除去する方式とした。
5.このような、2基のスクラバー脱臭装置を直列にする事で、高い脱臭効果を発揮させる事が出来る。
6.中国内の排気規制(物質濃度規制)にて測定を実施した。
装置などの名称・分類
  • 日本の国家資格である臭気判定士による官能評価
  • スクラバー
  • 消臭剤
装置の紹介(概要)
施工後状況
・日本であれば、三点比較式臭袋法による効果検証を実施し、臭気濃度あるいは臭気指数を目安とするが、中国の当工場では排気規制は物質濃度規制であった。
・アンモニア濃度、硫化水素濃度、メチルメルカプタン濃度を測定したが、いずれも規制値以下となり、臭気も臭気判定士の官能評価にて、しっかりと低減出来たことを確認した。
その他補足感想など
  • 嗅覚測定法は実施しなかったが、弊社の現場経験豊富な臭気判定士の嗅覚による官能評価と現地確認にて、最適な脱臭方法をご提案出来た。
  • スクラバーは中国で製作したために、日本で製作するよりも安価になったと聞いている。
    ※弊社では日本国内の場合は、設計から製作、設置まで弊社にて実施するが、当案件の場合はお客様や協力業者(中国)と協議し、弊社はSV(スーパーバイザー)としてのアドバイスのみとした。
  • 硫化水素等の濃度が高く、循環水のpHが酸性側に傾く事等、SVとして製作だけではなく、測定や使用方法、アフターフォローや対応策までアドバイスさせていただいた。
  • 弊社のアドバイスをもとに、いろいろ最適な利用方法をお客様サイドでトライいただき、今は1日に2回の水の入れ替えを実施して、維持管理されていると聞いている。
  • 当初は、消臭剤の選定のみで効果を発揮出来ると思われていた。しかし弊社としては、消臭剤の能力がいくら高くても、その他の条件が悪ければ、期待される脱臭効果を発揮する事は出来ないと、はっきりご説明させていただいた。
  • なかなか理解いただくのには時間もかかったが、結果的には弊社の脱臭技術とノウハウを信頼いただき、アドバイスに近い形での脱臭装置(スクラバー)を設置いただいたため、しっかりと脱臭効果を出す事が出来てホッとしている。
  • タイや中国といったアジアでの臭気対策は、これからも多くなっていくと思うので、弊社としてもアジアでの臭気対策を実施できる体制を着々と整えている。
大容量霧化消臭剤噴霧ノズル
大容量霧化消臭剤噴霧ノズル
スクラバーは中国で製作したために、日本で製作するよりも安価に
スクラバーは中国で製作
通気管といっても排気量は大きい
通気管といっても排気量は大きい
ハイブリッドスクラバー脱臭装置typeDの簡易版
ハイブリッドスクラバー脱臭装置typeDの簡易版

今回は、中国における、ゴミ集積場の臭気対策についてお伝えしました。
海外(アジア)における臭気対策について、こちらも是非ごらんください。
排気臭気の管理につきましては、 共生エアテクノまでお気軽にお問合せください。

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タイの工場の臭気コンサルテーション(焼付塗装ライン)

担当(著者)
提出日付
2015年10月23日
施工先
タイの工場(某製造工場における焼付塗装ライン)
施工概要
タイの工業団地にある製造工場における焼付塗装ライン/製造工程における焼き付け塗装の排気臭についての現状把握。
自社工場からの排気臭気の臭気指数(臭気濃度)測定と、どこまで周辺にニオイが飛んでいるかの臭気拡散シミュレーション
施工前状況
近隣の工場から臭気苦情があり、保管している商品にニオイが移ってしまう可能性まで指摘されていた。
しかし自分の工場からの排気臭が、どのくらいの強さで、どんな影響を周辺に与えているかが全く分からない状況であった。
装置などの名称・分類
施策内容
悪臭を排気する排出口あるいは途中の点検口等から、気になるすべてのラインの臭気を採取。
現場はタイの某工業団地であるため、採取してすぐ、現場にて、三点比較式臭袋法(簡易法)を実施。
臭気指数(臭気濃度)を測定し、現場でのその他の実測やお客様から頂戴したデータ等をふまえて臭気拡散シミュレーションを算出した。
施工後状況
臭気指数(臭気濃度)はそれなりに高いものだったが、臭気拡散シミュレーションでは、苦情先には臭気が届いていないという結果となった。
弊社の臭気コンサルテーション結果を報告書に纏めて提出。それを工業団地で提出し、「自工場の臭気はそこまで飛散していない」事を説明、苦情主にもご納得いただけたと聞いている。
最悪、脱臭装置スクラバーといった脱臭システムの導入も検討する必要性を感じておられたようだが、弊社の臭気コンサルテーションによって、現状がクリアとなり、問題は解決してしまった。
その他補足感想など
本来であれば、苦情主周辺を、臭気判定士や臭気対策コンサルタントが歩き回り、工場からの排気臭が実際に届いているかどうかを己の嗅覚で確認します。臭気判定士の鍛えられた嗅覚と臭気拡散シミュレーションが一致すれば、よりその確実性が高まるからです。今回はタイの工業団地で動き回る事が出来なかった為、周辺調査は不可能でしたが、臭気拡散シミュレーション結果だけで十分なご報告をする事が出来ました。
まだ、自工場からの排気臭気の測定を実施したことがない工場様は、日本でもタイでも、必ず一度は実施しておくことをおすすめします。弊社は環境事業所登録はしておりませんが、臭気コンサルテーションでは臭気判定士が必要に応じて複数名、現場にて作業にあたらせていただきます。

 

タイ工場臭気サンプリング1
臭気測定とサンプリング
タイ工場臭気サンプリング2
臭気測定とサンプリング
計測による臭気調査
判定用臭気サンプル
臭気の測定
臭気判定士による判定
 
 
 

今回の作業のように、タイでの施工・臭気対策コンサルテーションを行っています。


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タイのアルミニウム工場:ダクト内スプレー噴霧による脱臭システム

工事種別
ダクト内スプレー噴霧による脱臭システム
担当(著者)
東南アジア/タイの臭気対策担当/平山レオ
提出日付
2015年10月14日
施工先
タイの工業団地にあるアルミニウム製造工場
施工概要
アルミニウムの鋳造工程や溶解工程からの排気臭対策
排気臭気が近隣から苦情も発生し、自社のものかわからない部分はあるにせよ、環境問題としては何かしら脱臭対策を行う必要性があった。
施工前状況
集塵機を設置していた事で、粉塵は抑えられていた。しかし臭気(悪臭)は抜けてしまう。アンモニアやフェノール、アルデヒド系臭気が製造内容によって発生し、不定期に強い臭気が排気されている。煙突は高かった為、希釈効果は見込める状況だった。
装置の紹介(概要)

大風量の中~低濃度の排気臭気の脱臭。既存設備を利用してのローコスト脱臭設備。

施策内容
既存の排気用煙突で、気液接触を見込める状況だった為、ダクト内でのスプレー噴霧方式とした。

http://www.201110.gr.jp/machine/dakutosupure_system.html

1号機で効果を発揮し臭気苦情もなくなった為、スプレー方式の脱臭システムを2号機も設置となった。
それぞれ、臭気の質や強さに応じて、水のみ、マイクロゲル消臭剤、酸化機能水を噴霧できる準備も整えてある。
施工後状況
ダクト内スプレー噴霧による脱臭システムの最大の欠点の一つが、ノズルの目詰まりである。
弊社ではオリジナルの噴霧ノズルを標準仕様としており、目詰まりの心配がほぼない。同時に噴霧量も大きく、通常時は水の噴霧だけでも十分な脱臭効果を発揮している。
※ここでいう「十分な脱臭効果」の定義は「悪臭苦情がなくなる事」である。
さらに脱臭効果を出したい時には、マイクロゲル消臭剤を添加したり、追加で酸化機能水生成ユニットを加える事で、脱臭効率をアップさせる事ができる。
お客様にも大変ご満足いただき、「同じ脱臭システムを入れて欲しい」とリピート受注をいただいたり、同じ工業団地内で「その脱臭方式は日本の最先端脱臭技術なのか」と評判になったりしているようです。
その他補足感想など
タイにおける工場の排気臭対策としては、タイローカルでは従来、採用されていなかった方式であると思われる。
タイローカルでは、スクラバーによる脱臭がスタンダードとしてはあるものの、十分な脱臭効果が発揮できているとは言い難い。
弊社では、臭気の質や強さ、周辺の状況やお客様のご要望に応じて、様々な脱臭方法をご提案しております。
場合によっては脱臭システムを導入しなくても、臭気問題が解決するケースもあります。

 

臭気判定士による臭気調査
ダストスプレーシステムによる脱臭
臭気判定士による臭気調査
ダクトの脱臭システム施工
計測による臭気調査
脱臭システム制御盤
臭気の測定
マイクロゲル&酸化機能水
臭気漏れの原因となる隙間
タイの脱臭システム施工中
計測による臭気調査
ダクト 施工後
 

今回の作業のように、タイでの施工を行っています。


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