タイの工場における排気臭対策

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担当(著者)
臭気対策コンサルタント 平山レオ
提出日付
2018年3月5日
施工先
タイの某工業団地にある日系の工場
施工前状況
  • タイの某工業団地にある日本のタイ現地法人の工場にて、排気臭が近隣からクレームになっていた。
  • 工場に出入りしている他の設備業者に相談すると、「餅は餅屋、臭気対策の専門会社に相談してみてはいかがでしょうか?」とアドバイスがあったとの事で、弊社共生エアテクノが紹介された。
  • 早速、弊社タイ担当の平山より、先方へコンタクトをすると、急ぎで臭気対策を検討したいとの事であった。
  • 弊社のタイ代理店とともに現地へ訪問。初回のお打ち合わせののち、臭気対策コンサルテーションによる現状把握と、脱臭装置や脱臭対策の実機を見据えた脱臭デモテストの御見積書とご提案書を提出、順次、ご発注いただいた。
施策内容
  • 臭気対策コンサルテーションでは、工場内の排気口から臭気を採取し、日本とタイそれぞれの国家資格である臭気判定士による臭気確認や、日本とタイのパネルを3名づつ採用した三点比較式臭袋法、さらには弊社の技術担当役員による工場内外のチェック等、1日をかけてじっくりと現状把握を実施させていただいた。
  • 臭気対策コンサルテーションにより、どの排気口からどれくらいの臭気が発生していて、それがどこにどのくらい影響しているのか、そして実際に臭気対策を実施する方法のシミュレーション等も明らかになった為、臭気対策の実際の方法を勘案し、概略のご説明を実施した。
  • すぐに、実機を見据えた脱臭デモテストの実施をご指示いただいた為、デモ機を現場へ持ちこみ、実際の排気から臭気を導入し、脱臭効果の検証テストを実施した。
  • テスト結果は、臭気対策コンサルテーション時と同じく、タイと日本の臭気判定士&パネルにより効果を測定した。
  • その後、上・中・下の案やアイデアをお出しし、詳細なお打ち合わせ等を重ねたのち、納期や予算等の兼ね合いから、実機のご注文を頂戴した。
装置などの名称/分類
装置の紹介(概要)
施工後の状況

脱臭テストでは、複数の臭気パターンを実施した。

  • パターン1:原臭臭気濃度13,000(臭気指数41)→脱臭後臭気濃度3,200(臭気指数35)
  • パターン2:原臭臭気濃度7,900(臭気指数39)→脱臭後臭気濃度2,000(臭気指数33)
いずれも脱臭効率75%前後であった。
その他補足感想など
  • 今回の案件では、最初はじっくりと対策まで進めていければよいかなと思っていた。
  • 実際に現地へ伺ってみると、臭気のレベルや状況はそこまで酷い状態ではなく、しっかりやれば確実に臭気苦情問題は解決できるものと思われた。
  • しかし、お客様及び現場から要望された事としては、大至急の臭気対策を講じていきたいとの事であった。
  • 一定期日までに何かしらの対策をしていかないと、工場の操業停止等、厳しい措置が下される可能性があるとの事であり、弊社としても緊急性を要する案件となった。
  • それでも、適当な脱臭装置を導入するわけにはいかないので、臭気の現状把握からテストまで、急がば回れの精神にて、王道パターンを踏ませていただいた。
  • 結果として、酸化機能水を用いたデオミストタイプのダクトスプレーシステムをお納めする事となったので納期を間に合わせるべく、設計製造から輸出までしっかり対応していかなくてはならない。
  • 思ったよりも、タイの工業団地では、臭気対策の必要性が高くなっている。
  • 弊社のタイ代理店では、臭気対策の経験を積んでいる日本人スタッフ及びタイ人スタッフが常駐しており、タイ人スタッフには第一号にして最も経験豊富な臭気判定士がいる。
  • タイの工場において、臭気対策における何かしらのご相談がある場合は、まずは弊社共生エアテクノまでお気軽にお問い合わせいただければ、お役に立てるものと自負している。