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日本全国の臭気判定士たちによるクロスチェック


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種別
担当(著者)
臭気判定士 第二種電気工事士 中丸晴樹
提出日付
2024年3月23日
対象等
概要
日本全国の臭気判定士たちによるクロスチェック
状況・条件等
  • 弊社では、1年に1回、嗅覚測定法におけるクロスチェックに参加しております。
  • 主催は、公益社団法人においかおり環境協会となり、平成14年度から毎年、クロスチェックや精度管理を開催されています。
  • 臭気判定士が実際にオペレーターを実施し、嗅覚を使って臭気を判定していくパネラーも、弊社臭気判定士によるものとし、通常の臭気測定と同じような状態にて実施するようにしています。
  • 嗅覚測定法は、悪臭防止法に定められている、ニオイの強さを「臭気指数」として表す方法です。臭気判定士が管理し、嗅覚試験に合格したパネル6名(以上)が参加します。
  • 採取してきた臭気(精度管理では既知濃度での標準試料を使いますし、クロスチェックでは未知の濃度資料を使います)を希釈度に応じた注射器で抜き取り、無臭空気を入れた袋に注入します。3つの袋の1つに入れて、それを当てたら少しずつ薄め、わからなくなった時点で終了となります。
  • 6名のうち、上下カットした4名の平均値が臭気濃度であり、対数して指数となります。
施策・対応内容
  • 毎年、クロスチェックについては、未知の濃度試料が配布されます。
  • 当然ですが、参加する全事業所が同じものを使用して、嗅覚測定法を実施していきます。
  • 嗅覚測定法は、現在ある臭気を測定する方法の中では、かなり優秀な測定方法ではないかと思われます。ニオイセンサーは臭気の快・不快が判定できず、さらにセンサー素子による得意、不得意も課題となります。ガスクロは単一成分濃度では優秀ですが複合臭気をとらえるには大変なコストなどが必要となりますし、検知管による測定方法は、それの簡易版であり、使い方によっては弊社でも活用しておりますが、やはり、多くのシーンでは嗅覚測定法を用いることが多くなっております。
  • それでも、人の鼻を使ってニオイの測定をしていくため、測定の精度管理は大切となります。
  • そして、弊社臭気測定結果が、参加した全機関の測定結果と比べて、どれくらいの精度(ばらつき)があるのか、あるいはどれくらいの真度(確かさ)があるのか、さらには弊社で参加するメンバー個々の嗅覚に関する精度や真度なども、評価していくことができます。
  • 毎年、参加していくことで、そのときの未知の試料が有機溶剤系であったり、N系であったり、S系であったり、アルデヒド系であったりと、実際に嗅いでその物質名を予想したり、原臭から臭気濃度を把握することなども、弊社ではそれぞれ創意工夫しながら進めております。
対応後の状況等
  • クロスチェックに参加したあとは、全機関のデータを統計的に集めた「技能向上研修会」を受講します。それぞれ個別機関向けのアドバイスや留意事項なども頂戴できるため、弊社では一定水準の嗅覚測定法による臭気指数の算出精度をもっているものと自負しております。
その他補足感想など
  • 嗅覚測定法を実施することのできる機関は、・臭気判定士がオペレーターを実施でき、・嗅覚測定に合格している6名以上のパネラーがいて、・嗅覚測定法を実施できる道具類(三点比較式臭袋法)が揃っていて、・測定する空間が適切であること、などの条件が揃っていれば可能です。
  • さらに、「臭気測定認定事業所」という制度が設けられており、審査に合格しますと登録することが可能となります。
  • それには、技術基準や設備基準などの審査事項に合格する必要があり、人材の確保や必要な器材を揃えることはもちろん、器材のお手入れや保管、試験室の空気環境やパネルが嗅ぐときの配置への配慮など、多くの基準をクリアする必要があります。
  • そのため、現在では、第1種臭気測定認定事業所(嗅覚測定法および特定悪臭物質濃度が適切に測定できる機関)は、日本でたった2社しかなく、東日本エリアでは環境管理センター社、西日本エリアでは近江オドエアー社、(いずれも全国対応)です。
  • 第2種臭気測定認定事業所(嗅覚測定法が適切に測定できる機関)は59事業所あります。
  • 弊社共生エアテクノでは、上記の臭気測定認定事業所には登録しておりませんが、第2種臭気測定認定事業所の条件である、・臭気判定士2名以上 ・パネル選定試験に合格した者6名以上 ・臭気測定試験室の設置 ・嗅覚測定に必要な器材が備えられている ・臭気指数および臭気排出強度を適切に測定できる などの項目をクリアしており、工場の排気臭についての臭気指数臭気濃度)の測定を実施することはもちろん、三点比較式臭袋法の簡易的な方法として定められている簡易法についても、検体数が多い脱臭や消臭の試験時などは活用しております。
  • また、東日本エリア(東京オフィス拠点)と、西日本エリア(大阪オフィス拠点)、さらにタイ王国エリア(バンコク代理店拠点)にて、嗅覚測定法の実施が可能な体制を整えておりますので、臭気測定に関するご相談は弊社共生エアテクノまでお問い合わせください。
     
嗅覚判定士によるクロスチェック1
嗅覚判定士によるクロスチェック2
    

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嗅覚による官能評価と臭気センサー

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種別

ニオイの判定や識別

担当(著者)
臭気判定士 作業環境測定士 佐藤元
提出日付
2021年1月27日
対応先
某所建築物内
概要
建物内各所における臭気測定
対応前の状況
  • 某所建物にて、いろいろな目的にて使用される様々な区画が用意されて竣工した。
  • ある区画には、テナント様が入居し、会議室や執務スペース、役員室等が設けられた。
  • またある区画は、貸し会議室として整備され、各種イベントや会議等で利用されることとなった。
  • その他、飲食店やら服飾関係やら、多種多様な業種が入居された。
  • その後、すべてではないが、少数のテナントから、「何かしらニオイがする」とか、「不定期に異臭が感じられる」、「来場されたお客様から少しニオイが気になったというアンケートがあった」といったような、ニオイに関する意見が管理会社に寄せられるようになった。
  • 割合からすれば本当にわずかではあったが、管理会社としても気になり、臭気の専門業者に簡易的な測定をしてもらう事となった。
対応内容
  • ご依頼いただいた弊社としては、いつもこの会社様からは、「ニオイの問題があればまずは共生エアテクノに相談しよう」と信頼いただいており、今回もまた、まずはご相談をいただいた。
  • お客様のゴールとして、臭気の測定を実施する目的は何か・・を、まずは弊社臭気判定士よりヒアリングさせていただいた。
  • 例えば新築なので、シックハウスやシックビルといったような原因となるニオイ物質が気になるようであれば、VOC測定にて物質濃度を確かめる方法がある。しかし今回は、もう少し複合的にやって貰いたいとの事であった。
  • お客様とご相談の結果、以下の方法にてビル内の気になる箇所を、臭気測定することとなった。
  • メインは、臭気判定士の嗅覚による官能評価である。臭気判定士は熟練した2名を用意し、6段階臭気強度表示、9段階快・不快度、そして質を含めたコメントとした。
  • サブとして、ニオイセンサーを用いて、臭気強度のマッピングや変動を測定する事とした。
装置などの名称/分類
装置等の紹介
対応後の状況
  • 測定箇所が多かった為、臭気判定士の嗅覚疲労も考慮し、また、テナント各位のご都合も配慮し、スケジュールを立案し、それに沿って複数回にわたり、臭気測定を実施した。大きな問題のある箇所はなく、一部は対策案もお出しし、お客様にはご安心、ご納得いただけた。
その他補足感想など
  • 弊社が実施している臭気対策業務の中でも、本件のようなビル全体とか、マンション全体とか、ホテルや旅館、飲食店、複合施設、ショッピングセンター、等々の、いわゆる、臭気アセスメント調査というのは、ご依頼として少なくない。
  • 工場の排気臭や近隣からの悪臭苦情対策としての、臭気コンサルテーションという臭気調査とは、またもう少し内容が変わっていて、臭気対策のコンサルテーション悪臭防止法という法律が軸となり、臭気拡散シミュレーション等でニオイを可視化したり、弊社臭気センサー「deomoni」を用いて、ニオイの見える化を実現させていくのだが、臭気アセスメントになってくると、悪臭防止法は適用範囲外となってくる。
  • シックハウスとか作業環境であれば、例えばホルムアルデヒドの成分濃度による規制値であったり、トルエンとかキシレン、T-VOCといった成分濃度の指針値や目安となる値もあるが、多くの場合ではそれらがお客様の目的となってくるケースは決して多くはない。
  • 結局、成分濃度が目安の濃度以下であっても、他のニオイ分子はどうなのか?という事であったり、複合臭気としてどれくらいの強さと質であるのか、あるいは臭気の変動状況はどうなのか、といった部分は、臭気調査の経験を積んだ臭気判定士や臭気対策コンサルタントでなければ、現場のニオイを嗅ぎ取れないからである。
  • よって弊社では、臭気のアセスメント現場においては、臭気判定士を2名以上にてチームとして、また、ニオイセンサーを補助的アイテムとして用いて、鼻とセンサーによる複合臭の測定を実施していくことを基本としている。
  • センサーは、質の判別ができないので、主とはならず、あくまで補助的な測定機器となる。
  • 建物の臭気アセスメントや臭気調査、異臭発生源調査等でしたら、弊社共生エアテクノまでお問い合わせ下さい。
臭気判定士の嗅覚による官能評価
臭気センサーによる測定
臭気センサーによる測定
臭気判定士の嗅覚による官能評価
 

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令和2年度 嗅覚測定法精度管理

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種別

嗅覚測定法

担当(著者)
臭気判定士 松林宏治
提出日付
2020年12月24日
記事の対象
嗅覚測定法の精度管理
記事の概要
嗅覚測定法クロスチェック
記事の説明
  • 臭気判定士は環境省管轄の国家資格であり、悪臭防止法によって定められているが、それらは公益社団法人におい・かおり環境協会が司っている。
  • 弊社共生エアテクノにも、臭気判定士が6名在籍しており、悪臭防止法によって定められている嗅覚測定法を現場や弊社ラボ等にて頻繁に実施している。
  • 弊社もにおい・かおり環境協会の法人会員として所属しているが、当協会の主催する大切なイベントの一つに、「嗅覚測定法の精度管理」というものがある。
  • これは年に1回、希望する測定機関が参加し協会から送付される試料ガスに対して、三点比較式臭袋法を行い、その結果を提出する事で、いろいろな多岐にわたる統計が算出され、参加機関の嗅覚測定法の精度が向上されていくというものである。
詳細記事
  • 弊社弊社でもここ数年、このクロスチェックイベントに参加している。(去年、令和元年のみ、担当である私、松林が申し込みを忘れてしまうという失態があり不参加であった・・)
  • 今年(令和2年)は忘れず申し込みを行い、無事、11月下旬にお題目となる試料ガスと諸々一式を拝受した。
  • 今回はなんと、環境法を用いるというお題目であった。これは、敷地境界線等で採取した薄い臭気の臭気指数(臭気濃度)を算出するときに用いられる公定法であり、通常の公定法に比べて、計算方法とか測定のやり方が特殊である。というか、圧倒的に測定する検体数が少ないので、オペレーターが慣れていないだけということでもある・・。
  • 弊社臭気判定士と、一部パネル員(嗅覚検査に合格したパネラー)を集めて、三点比較式臭袋法のクロスチェックを実施した。
  • 試料ガスを10倍に希釈し、測定用試料ガスの調製を行う。これには、30Lの採取袋が用意されており、ここから合計3回の測定を実施する為、大切に取り扱う必要がある。
  • オペレーターの臭気判定士は、実際、弊社脱臭装置とか臭気コンサルテーションの現場でも簡易法のオペレーターを担当する事が多く、年間数10件~100件以上を毎年実施するベテラン臭気判定士とした。
  • 想定通り、3回のテストを実施。書式に纏めて協会へ提出した。
装置などの名称/分類
装置などの紹介
  • 公益社団法人におい・かおり環境協会
  • クロスチェック
  • 嗅覚測定法精度管理
効果など
  • 弊社の受付番号が300番台であった為、少なくとも300機関以上が参加していると思われる。それらの結果からいろいろな統計データが算出されるため、毎年、1月頃に開催される統計結果と分析傾向の研修会は大変有意義であり、弊社の測定精度向上にも役立てている。
その他補足感想など
  • 通常の公定法では、嗅覚測定法は三点比較式臭袋法が用いられ、これはオペレーターとして臭気判定士が責任者となり、嗅覚試験に合格したパネルと呼ばれる嗅覚試験員を最低6名に担当していただく。
  • この6名の嗅覚にて、希釈倍率等で臭気判定士が検体を作成したものを嗅いでいく。3つの袋のうち、1つだけにニオイが入れられており、残り2つは無臭空気となっている。この臭気が入れられた袋がどれかを当てられたら、どんどん希釈倍率を薄めていき、6名全員が外すまでこの作業が続けられていく。
  • 嗅覚試験に合格しているからといっても、正常な嗅覚を有しているだけであり、やはりどんな人間でも嗅覚の感度や精度、得意不得意とかその日の体調等によっても変わってくる。よって、この測定法では、上下カットを行い、残り4名の平均値をもって臭気指数(臭気濃度)を算出することとされている。
  • 今回の精度管理では、環境法であった為、〇と×で表示してもらう方法となる。つまり6名が全部正解だと、正答率がどうなって、それが次の希釈倍率を決め、そこから正答率が導き出され、それらを割って足して・・・という計算式の結果、臭気指数が算出される。
  • いずれの場合でも、これらは大変な作業であり、人も多く必要となり、場所もなるべくニオイがなく、温度や湿度もコントロールされていなくてはならない。さらには専用の測定道具や機材もたくさん必要となるため、なかなか簡単ではない。第一種事業所登録をしているのは、現状では2社だけ(だったと記憶している)。
  • 弊社では第二種の環境事業所登録も実施していないが、スクラバーデオキーパー脱臭装置消臭剤噴霧システムやデオミスト等のテスト時は、必ずたくさんの嗅覚測定を自社測定する。
  • 昨今では、協会の主導にて「簡易法」による嗅覚測定マニュアルが出されており、弊社が現場で実施するのはもっぱらその、簡易法に則って実施している。
  • 工場の排気臭の臭気対策のいっかんとして、まずは臭気測定をして把握だけでもしてみたい、というようなケースでももちろん対応しているので、工場の臭気対策をご検討でしたら、弊社共生エアテクノまでまずはご相談下さい。
クロスチェック用試料
クロスチェック用試料
クロスチェック用書類
クロスチェック実施画像
 

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