工事種別
連続監視を用いた臭気調査
担当(著者)
臭気判定士 中丸晴樹
提出日付
2018年2月2日
施工先
某書店内にて不定期に発生する悪臭の発生源調査
施工概要
施工前状況
- 某書店にて、不定期に発生源不明の悪臭が発生していた。
- テナント様及びビル管理会社で、一定期間にわたる異臭発生状況のヒアリングを行った。
- その結果、外部で発生した異臭が書店内に侵入する事による悪臭発生ではないかと推測した。
- しかしそれを証明する方法がなく、またもしそれが違っていた場合に、それ以上の臭気発生源調査を実施していく事は難しいと判断された。
- そのようなモニタリング調査や悪臭侵入経路調査の出来る会社をリサーチした結果、弊社共生エアテクノを発見し、お問い合わせいただき、お打ち合わせやご提案を実施させていただいた。
- 一定期間の臭気モニタリングを実施する事から臭気調査をまるっとご依頼いただいた為、早速、この異臭の発生源調査をスタートする事となった。
施策内容
- まずは臭気のモニタリングである。書店が閉店し、ビルが完全に立ち入り禁止になる夜間や早朝、そしてお客様が常時出入りする営業中も、24時間365日、臭気を監視する必要がある為、弊社が開発した「デオモニ」を、書店内及び外気の侵入口他、数点に設置した。
- 約1週間ほど、ニオイ監視システム「デオモニ」による連続測定を行った。
- 期間終了後、デオモニを回収し測定の解析を行ったところ、臭気の変動は確認出来たが、外気での臭気変動と、書店内での臭気変動が、全く異なっている事が判明した。
- その為、外部で発生した悪臭が書店内に侵入してくる仮説は完全に覆された。
- すぐさま、臭気調査の経験豊富な臭気判定士2名にて、ゼロからの異臭発生源調査を行った。
- 臭気の質としては、完全に下水系臭気であり、嗅覚を中心にわずかな下水・汚水臭を追い込んでいった結果、全く想定していない、別の倉庫が発生源と判明した。
- もう誰も使っていないシンクのトラップが蒸発しており、そこから排水本管の圧力バランスで汚水臭が発生し、天井裏や壁裏を通じて書店内に侵入しているルートを突き止めた。
装置などの名称/分類
- クサイに挑むプロフェッショナル集団による下水臭の侵入経路調査。
- 臭気監視システム「デオモニ」を用いた、臭気発生状況の24時間365日モニタリング調査。
- 臭気判定士の嗅覚による臭気強度と質の官能評価。
施工後の状況
-
トレースガスによる実証テストでも、一定条件を満たすとしっかりとした反応を書店内で確認出来た。使っていないシンクなので、完全に撤収してしまう事に決定し、工事実施までは排水部分を完全閉塞した。結果として、汚水・下水臭の発生は完全に納まった。
その他補足感想など
- 当初、書店内で不定期に発生していた臭気を嗅いだニオイと同じ質のニオイを、外部でも確かに官能する事が出来た為、依頼主が想定されている臭気侵入ルートの可能性が高いと弊社も予測した。
- しかし、実際に現場を臭気判定士の目で確認し、足で歩いていくと、弊社の経験や勘から、外部の臭気発生箇所と侵入ルートが遠く、その可能性は否定できないが、確率は低くなった。
- 慎重に、デオモニを設置する箇所を選定し、簡易的なテストモニタリング調査の上、1週間ほどの連続測定を実施した。
- その間に、簡易的な臭気拡散シミュレーションや、トレースガスでの調査も実施してみたが、やはりどの角度から見ても、そのルートからの下水臭気の侵入は当てはまらないと考えられた。
- 結果として、デオモニの測定結果からも、外気侵入ではないと判断された為、ゼロから再度、臭気調査を実施した上で、発生源を突き止める事が出来た。
- 人の嗅覚そして体力には限界があるので、連続した臭気のモニタリングであれば、このような臭気調査はもちろん、工場の排気や敷地境界での臭気監視としても、デオモニにお任せ下さい。
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