工事種別
マンションの室内の異臭調査
担当(著者)
臭気判定士 作業環境測定士 佐藤元
提出日付
2018年4月1日
施工先
都内高層マンションの1室
施工概要
マンションの室内にて不定期に発生する異臭調査
施工前状況
- 某マンションにて、住民様より「不定期に強い異臭がする」と、マンション管理会社に悪臭苦情が寄せられた。
- 分譲マンションで新築すぐであった為、管理会社は施工した建築業者や、設計会社へ情報を共有し、異臭問題の解決をするべくいろいろ調査を行った。
- しかし、どの業者も異臭発生源を突き止める事が出来ないまま、時間だけが過ぎていき、住民様からは早急に対策を求められ、関係性まで悪化してきてしまった。
- 設計会社がインターネットで検索したところ、臭気対策や臭気調査の専門会社である弊社を見つけていただいた。
- 新築のマンションのスペックイン等でお付き合いがあった為、最短での臭気調査をご依頼され、臭気調査の熟練臭気判定士2名にて現場へお伺いした。
施策内容
- 臭気調査を実施している時間帯で、お客様が指摘されている異臭は発生しなかった。
- お客様からのヒアリングでは、「下水のような悪臭」や「ドブ臭」といった表現があり、場所が脱衣所周辺で気になるという事から、汚水臭にターゲットを絞り、臭気調査を進めていった。
- スモークテスターで気流を確認していくと、高層マンションであり高気密・高断熱の為、気密性が大変高く、さらに24時間換気の給気口を閉塞されていた為、室内が強い負圧状態である事を確認した。
- エアーバランスを確認する為に、キッチンの換気扇を稼働させたり停止したり、風呂場やトイレの換気扇を稼働・停止させたりしながら、いろいろな臭気発生源の仮説を立てていった。
- 最も負圧を強くした状態にて、臭気判定士の嗅覚には、わずかではあるが、汚水・下水系臭気が感じられた。それを嗅覚にて追い込んでいくと、脱衣場にある洗面台の排水口部分からであった。
- その為、トレースガスを別の雑排水管から流し込み、センサー反応をチェックするという実証試験を行ったところ、しっかりとした反応が確認された。
- エアーバランスの改善をいろいろとご提案させていただき、臭気調査を終了した。
装置の紹介(概要)
- 臭気調査。異臭発生源調査
- スモークテスターやトレースガスを用いた、悪臭発生源調査
- 臭気測定機を用いた臭気マッピング
施工後の状況
- 基本的には、給気をしっかりとっていただく事で、大きな部分での臭気問題は解決した。
しかし弱い臭気レベルでの臭気発生は残る為、通気口の設置をご提案させていただいた。
高気密・高断熱のマンションでは、このようなエアーバランスの崩れから汚水・下水臭が発生するケースは決してレアケースではない。
その他補足感想など
- 省エネや高気密・高断熱のマンションは、気密性が高く、冷暖房効率が大変よくなっていて、エネルギーを使うランニングコストを低減出来る可能性が高い。
- しかしそれと引き換えに、室内の空気の入れ替わりが少なくなってしまうという欠点が挙げられる。
- その為、建築基準法で定められている「24時間換気」が設けられていて、多くのケースでは「第三種換気」つまり、排気をファン等の機械制御で行い、給気を給気口等の自然制御で行うようになっている。
- ところが、その給気口が、夏は熱い空気が、冬は冷たい空気が入ってくるし、虫等の侵入も懸念される為に、閉じてしまわれるケースをしばしばお見受けする。
- 上述したように、「臭気」だけの観点からすれば、24時間換気は最低限、稼働させておいて、給気口はしっかり開けておく必要がある。
- それでも高層マンション等では、汚水配管や雑排水配管が縦系統で繋がっており、配管内の圧力バランスも避けて通れない問題となる。もちろんその対応として、通気口が設けてあるケースがほとんどだが、いろいろなバランス問題が重なった時、本件のようにどこかの室内に排水トラップを通り抜けて、あるいは一時的にトラップがなくなって、悪臭が侵入してしまう事がある。
- 施設や商業、ホテルや飲食店等はもちろんだが、マンションやご家庭の臭気調査でも、弊社共生エアテクノは対応しております。まずはお問い合わせいただければ幸いですが、大変多忙であり、お待ちいただく期間はご容赦下さい・・。
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